D2C ID Inc. - 株式会社 D2C ID
D2C IDは、マーケティングとクリエイティブの力で、企業やブランド、サービスの様々な課題に対して、徹底したリサーチから、価値ある気づきを引き出し、強いクリエイティブへと昇華させることで、人も社会も動かす顧客体験を生み出します。
https://www.d2cid.co.jp/
こんにちは!D2C ID広報です。
私たちD2C IDが新会社としてスタートするにあたり、VI(ビジュアルアイデンティティ)を新たにしました。コーポレートロゴ、ビジネスツール(封筒・名刺)、Webサイトなどを通じて、ミッション&バリューをどう表現したのか?2社のカルチャーをどのようにブリッジしていったのか?合併したD2C dotとIMG SRCの合同クリエイティブチームのメンバーのうち5名に、その想いを語ってもらいました。
<インタビューメンバー>
橋本
UXデザイン部 デザイナー
斎藤
IMG SRC STUDIO 体験創造ユニット CGデザイナー
冨田
開発部 テクニカルディレクター
高橋
開発部 フロントエンドエンジニア
福住
プロジェクトマネジメント本部 ディレクター
<聞き手>
圓島努
IMG SRC STUDIO ブランディングユニット アートディレクター
▶︎コーポレートサイト | D2C ID Inc.
圓島:2社の合併発表と新会社としてスタートすることを受けて、コーポレートアイデンティティや視覚表現を担当する、クリエイティブチームが始動しました。
当初は事業領域の調査・整理から始め、ミッション&バリューの策定チームと連携しながら、さまざまなステークホルダーに向けた新会社の顔をつくるために、新しい会社が置かれる近未来の社会や市場環境、2社がひとつになったことで獲得できるダイナミック・ケイパビリティ、顧客や社員から選ばれる魅力について、チームメンバーと何度も会話していきました。
最終的に、このチームが担う、ロゴやキービジュアル、ビジネスツール、Webサイトは、単なるコミュニケーションツールとしてだけでなく、事業成長へとつながるマインド・価値・メッセージを研ぎ澄まし表現したものとして打ち出すことができたと思います。
圓島:新会社のもつべき世界観を考えるうえで、ミッション&バリューの策定チームが導き出した「超えていく力をつくる」というキーワードから、困難な目標へのチャレンジ精神として、ノーススター(北極星)やムーンショットなど、ビジネスの世界での宇宙的な視座を指標に検討していきました。
そのなかで、2社がひとつになったことで獲得できるケイパビリティに着目し、宇宙という広大な空間のなかの太陽系や銀河系のような、「系」構造をもった組織力と普遍的な親しみやすさを兼ね備えた今回のキービジュルの原型を着想したことが、プロジェクトを加速するきっかけになりました。
圓島:ロゴデザインについては、定まった世界観をもとに、「マーケティング」と「クリエイティブ」、「インスパイア」と「ドライブ」といった一見するとアンビバレントな要素が矛盾なく共存する様にデザインしました。
事業領域も文化も違う2社のなかには、意外にも共通点がありましたよね。
橋本:世界観やロゴデザインを受けて、私たちのチームで名刺や封筒といったビジネスツールのデザインを担っていきました。プロジェクトを進めていくなかで、新会社が始まるその日に向けて「僕らでやるしかない、やっていこう」という覚悟のようなものが2社に共通してあることを感じたのが印象的で、すごく嬉しかったです。
今回、デザインの進め方についても新しいチャレンジをしています。通常のグラフィック制作では、デザインの与件整理が終わると、Illustratorでデザインをおこなうのですが、今回はFigmaでプロトタイピングをし、方向性を詰め、その後の各ツールの運用性も含めて設計する段階となってからIllustratorで作成する進め方をしました。
圓島:チームメンバーとの意思疎通を解像度高くおこない、キックオフから約3ヶ月というスピーディな制作ができましたよね。
橋本:クリエイティブのトータルバランスのチェックもしやすいし、いろんなパターンを検証し共有しながら動かしながらやるっていうのは、学びが多かったです。
圓島:こだわった点や苦労した点などを教えていただけますか?
橋本:一番大切にしたのは、やはりD2C IDの世界観に寄り添ったデザインです。
Webサイトに表現されているビジュアルの世界観や会社から発信されるもの全てに統一感をもたせられるように、文字のレイアウトパターンや、最小フォントサイズ、紙に印刷した際の可読性などを加味して、文字の置き方使い方を検証して制作しました。
圓島:Webサイトのキービジュアルは、IMG SRC STUDIOのCGデザイナー斎藤さんに担当してもらいましたが、根源的なものごとの捉え方とビジュアライズがよいですよね。
斎藤:まだ見ぬ世界、けれども私たちで動かしていくんだという強い意思をもって、宇宙の表現を描くことは一貫して意識しました。
「宇宙」の表現と一口に言っても、惑星のような球体での一般的表現ではなく、円盤や輪が螺旋を描くように動いていたり、太陽が浮かび上がり光が広がる土地は円盤状であったり、実はそれが鏡のように銀河が映り込んでいるという、きちんと外部環境が反映された構造体のビジュアルになっていたりと、三次元的で独自性をもってビジュアルをアーキテクトしています。
圓島:CGの質感に関しては、これが透明だったらどうか?とか、色味や材質などはもちろん、どんな物質性が新しい会社らしいか検討し、何度も話し合いましたね。
斎藤:常に時間との戦いでしたね(笑)。バリエーションをもたせたキービジュアルとその構造、3つの事業の柱の表現、宇宙から大切に持ち帰った月の石のような5つのバリューのオブジェクト表現、すべてに超えていく体験をつくる企業としての意思が込められています。
冨田:私の役割はフロントエンドエンジニアとテクニカルディレクターです。
圓島さん、斎藤さんらデザイナーと話しをしながら開発進行全体を担い、実装は高橋さんを中心にしたD2C dotの開発メンバーでおこないました。
今回、新会社となり知見を広げる意味でもNext.jsを採用し、IMG SRCで経験を積んだメンバーに入ってもらったことで、2社の会話もスムーズにできたのではと思います。
圓島:グローバルスタンダードなNext.jsと、親和性の高いホスティングプラットフォーム・Vercel(ヴァーセル)を使用している点も特徴でしょうか。
冨田:これまでですと、AWS(Amazon Web Services)を利用することが多かったのですが、今回はNext.jsの機能を最大限生かせる環境ということで、Next.jsを開発するVercel.Incが提供するサーバーレスプラットフォーム・Vercelを選定しました。サービスを展開するスタートアップの初期に用いられることも多いですし、クライアントワークでは未知数なところもありますが、知見としてうまく取り入れられたかなと。
圓島:今回の、Webサイトのデザインとフロントエンド開発では、新しい会社の「登場感」がキーワードとしてありましたが、その温度感をデザインとフロントエンド開発で共有して進められたのは、とてもありがたかったです。
開発サイドでの挑戦もあって、公開後の反応も良かったので、会社の価値の向上に寄与できたなと、ほっとしています。
高橋:最初デザインを見せていただいた時、すごくカッコよくて。これをいまから実装できるのかというワクワク感と、あとは実装完了させられるかという不安もありつつ(笑)。
自社サイトなので追加修正ができるからとは思わず、一番インパクトのあるサイト公開時に間に合わせようと頑張りました。Webサイト開発で最も時間を要するといっても過言ではない、アニメーションの微調整に関しても、つくっていただいたAfter Effectsでモーションの微調整ができたのはスムーズで、工数短縮できたひとつの要因だったのではと。
トップページのスライドの切り替えのアニメーションは類似サイトを見たことがなく試行錯誤しましたが、会話を重ねブラッシュアップしていき、無事公開できたことに達成感でいっぱいです。
圓島:もともと違う会社のメンバーが協力して進行したこのプロジェクト。みなさんが「融合」を意識していたのはもちろんですが、この推進力を得られたのはプロジェクトマネジメントを担当してくれた福住さんあってのことでしたね。
福住:いえ、そんな(笑)
自主的にどんどん動くメンバーが揃っていたのでディレクターとしては大変ありがたかったです。制作の過程で気にしていたのは、別々の会社がひとつのものをつくっていく状況で、どちらかの文化や意見に偏ってはいけないという部分です。
例えばミーティングをした時、D2C dotでは各人の専門性に任せる部分や全体バランスでの落とし所を探っていくようなやりとりがありますが、IMG SRCでは職域が異なっても意見や意思があった際はしっかり主張する方が多いので、2社の文化を考慮しつつも意見のパワーバランスをとりながら融合できるよう意識しました。
圓島:それぞれ違った文化で育ったので、それぞれに合った調整や配慮、配慮したうえでの言葉選びなど、とても勉強になりました。
今後会社として融合していくなかで大切な心得を教えていただいた気がしています。
福住:合併し新しくD2C IDとしてスタートしたことで、会社としての事業の幅も広がり、これまで自社の競合と認識していなかった企業が競合になったりしていますね。2社が今後一緒になって挑戦していくべき未来の輪郭が見えたのではないでしょうか。また、会社としても「超えていく力」を体現できたプロジェクトで、大きな一歩になったと思います。
いかがでしたでしょうか。
D2C IDでは今後も、活躍するメンバーやクリエイティブのご紹介をしてまいります。
また、新会社D2C IDにご興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。