皆さんこんにちは!今回は、Godot(ゴドー)で取締役CTOの鈴井さんにGodotの経緯や普段の業務の全体像についてお話を聞いてみました!
── 入社の経緯を教えてください。
"私たちが将来直面する社会課題の解決策を事前に作っておいて"
僕は修士課程をアメリカで終えたのですが、当時仲良くしていたアフリカのある国から来ていた同級生に言われた一言です。彼女はとても優秀で飛び級で進学してきた方なのですが、彼女と日々議論する中でこのように言ってもらって、日本に帰国して社会課題に取り組めるところで仕事をしようと思いました。
そこで参画したのが、Godotがスピンオフした前進のケイスリー株式会社でした。そのケイスリーの時に代表の森山と一緒に現在のGodotの事業の最初の一歩を踏み出しました。当初から500KOBEというアクセラレーターに採択され、グローバルで活躍する500 Globalのメンターたちに鍛えられながら事業や技術の骨格を形作っていきました。そこから奮闘する日々ですが、その話は別の機会にして、2022年7月にスピンオフしてGodotになりました。
── 普段はどんな業務を担当しているんですか?
大きく経営・技術・プロマネの三つですね。 経営に関しては、採用、情報セキュリティ対策、Godotの国際化などを担当しています。技術で言うと深層学習や機械学習の開発を主に担いつつ、エンジニアの住本さんと一緒に議論しながら、プロダクトの開発の方向性や優先順位付けなどもしています。プロマネですが、実際にGodotで行っている事業のクオリティコントロールであったり、お客様の案件を直接担当することもあります。
── CTOとしての経営やマネジメントの仕事と、データサイエンティストとしてのものづくりの仕事、両立は大変じゃないですか?
「そんなことないよ」と言いたいところですが、楽ではないですね笑
ただ、Godotのプロダクトや技術の方向性というマクロな視点と、データや機械学習に向き合うミクロな視点を行ったり来たりしながら、楽しんでいます。お客様と向き合いながら事業を進めることで、開発の時だけでは漏れる視点も明らかになることもあり、相乗効果を感じることはよくあります。
── やりがいを感じる瞬間ってどんなときですか?
僕らは行動科学と機械学習を用いて、人がもっと自分らしくあれる行動変容を促すことを目的にしています。なので、それがファクトとして見えた時は嬉しいですね。例えば大阪市で大腸がん検診の受診勧奨を行った際は、大阪市の目標が20%だったのに対し、その倍以上の45.5%の受診率を達成し、また、暫定値ですが5人の方から大腸がんが発見されました。自分たちの技術が実際に人を救えたと実感できると嬉しいですね。
── 今後の目標を教えてください!
GodotはDeepTechスタートアップなので、今の技術レベルに満足せずに、もっと一人一人が自分らしくあれる社会を作るために、認知バイアスや行動変容と向き合える先端技術を開発していきます。そして、日本だけでなく世界で戦えるスタートアップにしていきたいですね。個人的には計算論的神経科学に注目していますが、語り出すと長くなるのでやめておきます笑 あと忘れてはいけないのが「倫理」ですね。人の行動変容とAIという取り合わせ上、しっかりと倫理的な検討が必要だと考えています。すでに研究事業は始めていますが、この点もしっかりと形にしていく必要がありますね。