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【目次】
はじめに
レポートタイプについて
- 標準レポートタイプ
- カスタムレポートタイプ
レポートに表示する項目名の変更
- カスタムレポートの作成
- 項目表示名の変更
- 完成したレポート
最後に
はじめに
皆さん、こんにちは。奥村です。
お客様より、「レポートの項目名の表示を変更できないか?既に実装している項目には一切手を加えず、レポート上での表示のみ変えてほしい。」とご相談を頂きました。一例ですが、取引先オブジェクトで「取引先名」と登録している項目名を、レポート上では「お客様名」と表示できないか?というご要望です。
今回は取引先に関するレポートだったので、Salesforce側で用意されていた標準レポートタイプを使用して実装することを予め計画しました。私自身、業務でレポートの実装を担当することが初めてだったので、お客様から頂いたご要件を標準レポートタイプで対応できるのかどうか、疑問に思いました。
レポートに不慣れだったこともあり、標準レポートタイプとカスタムレポートタイプの特性を改めて確認しつつ、お客様から頂いたご要件をどのように実現できるのか調査を行いました。
今回のブログは、最初に標準レポートタイプとカスタムレポートタイプについて簡潔に触れつつ、レポートの項目名の表示を変更する方法をまとめます。
レポートタイプについて
Salesforceでレポートを作成する前に、必ず「レポートタイプ」を選択します。レポートタイプとは、レポートに表示する内容を定める重要なものです。
❚標準レポートタイプ
標準レポートタイプとは、Salesforceで予め準備されているレポートタイプです。
「取引先と取引先責任者」の類のレポートタイプを表示しましたが、他のオブジェクトに関わるレポートタイプも見てみると、非常に多くの種類の標準レポートタイプが用意されています。私が実装を担当するレポートは、他のオブジェクトのレコードを反映する必要がないため、「取引先」というシンプルなレポートタイプで対応できそうです。
しかし、今回の重要な要件である「レポートの列名を変更すること」は、標準レポートタイプでは実装不可能であることがわかりました。
❚カスタムレポートタイプ
今回のように標準レポートタイプで対応できない要件がある場合、「カスタムレポートタイプ」を作成します。設定から「レポートタイプ」と検索し、作成画面に進みます。
主オブジェクトに「取引先」を選択し、レポートタイプの表示ラベルを「取引先レポート(項目名変更用)」と設定します。
レポートの表示ラベルは、「どうしてそのカスタムレポートタイプを作成したのか」を明確に分かるように設定することをお勧めします。特に、取引先にまつわる標準レポートタイプは多くありますので、何故わざわざカスタムレポートタイプを作ったのか、分かるようにしておくことは重要です。
レポートタイプ名を任意で設定し、(今回はAccountReportForColumnNameChangeと設定しました。)、説明欄にはカスタムレポートタイプ作成の趣旨を簡単にまとめます。カテゴリに格納で「取引先と取引先責任者」を選択して標準レポートタイプと共に格納することも可能ですが、カスタムレポートタイプであることを明確にするために「その他のレポート」を選択しました。
今回のレポートは取引先オブジェクトのレコードのみを表示するレポートですので、これ以上設定するべきことはありません。
一例としてご紹介しますが、「レポートレコードセットを定義」の中で、取引先オブジェクトに関わるオブジェクトを選択して、レポートに表示するレコードを定義することも可能です。たとえば、下記のように主オブジェクトを取引先、関連オブジェクトで取引先責任者を指定し、二つのオブジェクトの関連に基づいてレポートで使用するレコードと項目のセットを定義することができます。
レポートには、レポートタイプで定義された条件を満たすレコードのみが表示されます。
レポートに表示する項目名の変更
無事にカスタムレポートタイプを設定できましたので、項目名の変更手順について述べます。
今回は、取引先オブジェクトの以下の標準項目をレポートに表示する予定です。下記の表のとおりに、レポートに表示する項目名を変更していきます。
❚カスタムレポートの作成
前のステップで作成したカスタムレポートタイプを使用して、レポートを作成します。作成方法としては、標準レポートタイプを使用したレポートと同様です。
まずレポートタイプを選択します。「その他のレポート」から、「取引先レポート(項目名変更用)」を選択します。
レポートの作成画面が表示されますので、上記で表にまとめた項目を並べて「保存&実行」をクリックします。なお、レポート内に表示されている取引先情報は、SalesforceのTrailheadで学習用に用意されている架空のデータです。
レポート名・レポートの一意の名前・レポートの説明・フォルダを設定し、レポートを保存します。
無事にレポートができたので、下記にマークした項目表示名を変更していきましょう。
❚項目表示名の変更
設定から「レポートタイプ」と検索し、作成した「取引先レポート(項目名変更用)」をクリックします。
「レポートで選択可能な項目」というセクションから、「レイアウトを編集する」をクリックします。
カスタムレポートタイプで指定したオブジェクトの項目一覧が表示されます。
レポートで表示名を変更したい項目をダブルクリックします。今回は一例として、取引先番号をダブルクリックします。このように、「項目の設定情報」という画面が表示されますので、「表示名」の部分にレポートに表示したい表示名を設定し、OKをクリックします。
取引先名 ・Customer Priority・ Number of Locations ・説明の項目に対しても、同様に表示名を変更します。全て変更を終えたら、画面下の保存ボタンをクリックしましょう。必要な設定はこれで以上です。お疲れさまでした。
❚完成したレポート
先ほど作成したレポートと項目表示名を比べてみましょう。「レイアウトを編集する」で指定した通りの項目名になっていますね。
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます。お客様のご要望に適ったレポートを無事に作成することができました。
今回のブログは、お客様から頂いたレポートの項目名変更という要件を実現することを目標にしつつ、レポートタイプの特徴から触れてみました。レポートを実装される方や、私と同じようにSalesforceのビギナーの皆様のお役に立つ記事となれば、心から嬉しく思います。
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