Q自己紹介をしてください。
大学卒業後、新卒で東京海上日動火災保険に入社しました。福島県郡山市で主に法人営業に従事し、その後デロイトトーマツコンサルティングではITコンサルタントとして働いていました。幼少期よりずっと起業に興味があったので、2023年9月にEmpire State株式会社を設立し、代表に就任しました。
Q新卒で東京海上日動、第二新卒でデロイトトーマツコンサルティングに入社したのはなぜですか?
東京海上日動を選んだのは、20代で1000万円以上稼げる会社に就職したかったからです。当時の就職活動で、その夢が叶う日系企業は20社ほどしかなく、その中で最初にインターンに行ったのが東京海上でした。人柄が良く、リーディングカンパニーで給料も良かったので、迷わず決めました。他のインターンは行きませんでした。
その後、デロイトに転職した理由はお客様の課題解決を保険でしか出来ない自分に歯痒さを感じたからです。そこで、企業が抱える根本的な課題(資金繰りや人手不足など)に対して、保険だけでは解決できないと感じ、コンサルティング職に興味を持ち転職しました。
Q自分で起業したのはなぜですか?
起業した理由としては、自分が得意な営業と、営業職が足りていない日本社会の現状を見て、そこに価値を感じたからです。営業とコンサルティングのスキルを活かし、起業しました。
Q会社のビジョンやミッションを教えてください
会社のビジョンとして「リスク上等」を掲げています。幹部全員、大企業という守られた環境でキャリアを築いてきました。しかし、本当に「やりたいこと」をしたくて、リスクを取ってでも自分で挑戦する環境を選んだ結果、起業しました。リスクが原動力です。
ミッションとしては、挑戦を通じて日本人の勇気を底上げすることです。僕たちが挑戦して背中を見せ続けることで、他の人たちも挑戦していけるような環境を作っていきたいと思っています。
仕事は、何をするかよりも、誰とするか、何のためにするかが重要だと考えています。今は「できること、需要があること」で事業を展開していますが、もっと言うと、自分には「居場所」が必要だったから起業したんです。東京海上にいた頃は会社の看板があったから営業ができていただけで、そこに歯がゆさを感じていました。自分が作った会社で価値を感じたかったんです。
Q今後どのような取り組みをされる予定ですか?
今後の会社の方向性としては、採用支援とコーポレートブランド事業に注力していきます。採用支援では、営業職に特化した採用支援を行い、コーポレートブランド事業では自分たちの世界観を大事にした物を作り、売り方のプロとしての知見を活かしていきたいと考えています。
正しい売り方を確立して、社会にも価値を与える事業を展開していくつもりです。
Q営業活動における重要な要素はなんだと思いますか?
そうですね、スキルに関しては確かに必要ですが、どちらかと言うと、不確定要素の一つに過ぎません。コミュニケーションスキルやドキュメンテーションスキルなど、もちろん大事なスキルはたくさんありますが、根本的には”信頼”が一番かなと思います。
僕が営業スキルを身につけたのは、実はアルバイトでの経験が大きかったですね、スポーツバーであるHUBとコナミスポーツクラブで働いていた時に、営業の基本や楽しさを学びました。学生時代のアルバイトで、営業のスキルも含めて多くのことを身につけたんです。
実際、他のスタッフが売れなかった中で僕が売れたことがあったので、営業ってやっぱり実力差が出るものだなって実感しました。営業では結果が明確に出るので、それを意識することが大事だと思っています。
気遣いの鬼になることも、営業では非常に重要です。例えば、もし男が女性にアプローチする時、気遣いを感じる男と全く気を使わない男、どちらが好かれるかというと、やっぱり気遣いができる男の方ですよね。ささいなことかもしれませんが、記念日や体調が悪い時にちょっとした気配りをすることで、信頼が生まれてくるんです。
だから営業でも、お客様に対して気遣いをしっかりと見せることが大事ですね。それが信頼に繋がり、結果的に良い関係が築けると思います。
Qテクノロジーを導入したことについてどう感じていますか?営業のアプローチがどう変わったかというと、ツールを導入することで、定量的なデータを集められるようになり、どのアプローチが効果的だったのかがわかるようになりました。これまではアプローチ回数や業界別の接触状況などが曖昧でしたが、セールステック系のツールを使うことで、何をどこでどうしたかがはっきりし、改善策を即座に導き出せるようになりました。
ツールの導入によって、営業の活動が効率化され、より明確なアクションプランを立てられるようになりました。
Q組織作りについてはどのように考えていますか?
組織作りについては、ビジョンとミッションを共有することを非常に大事にしています。業務委託の方や役員、インターン生も含めて、同じ方向を向いていることが大切だと思っています。そのためには、ビジョンとミッションが全員の行動指針として必要不可欠です。これが共有できていないと、同じ船に乗っている意味がないと感じますから。
個人の営業マンを育成する際は、どんな行動プロセスを経て目標を達成していくのか、複数のプロセスを意識させています。営業マンができる人とできない人の違いは、プロセスのどこかで欠けている部分があるからです。その部分を明確にして改善することで、より良い成果を出せるようになります。
Q組織全体の質を上げるためにどのような取り組みをしていますか?
営業チームのパフォーマンスを上げるためには、成功モデルを共有して、それを自分なりに咀嚼してもらうことが大事です。インプットとアウトプットを繰り返し、実際に試してみることで、営業スキルは身についていきます。
営業が苦手な人には、まずできない理由を解決するためにその原因を深堀りします。例えば、走るのが遅い人がいた場合、その人の足が痛いから遅いのか、それとも走り方に問題があるのかを見極めて、解決策を考える。できない理由をしっかりと解像度を上げて理解し、それに対応することで改善を図ります。
営業の結果を測定する際には、まずはアプローチ回数や商談数といった「量」を評価し、その後にアポ率や成約数という「質」の部分を見ます。量が質を担保するものだと考え、量と質の両方を評価することで、成果を正しく判断できると考えています。
Q個々人の質を上げるためにどのような取り組みをしていますか?
チームメンバーには、まず自分自身で結果に対する評価をさせ、その自己評価をもとにフィードバックを行います。もし自己評価と実際の評価がずれていれば、その点について掘り下げて改善策を一緒に考えます。
Qこれから営業・コンサル業界が注目するべきことはなんだと思いますか?
これから営業において注目すべきトレンドとしては、AIの活用ですね。AIが無駄な作業を取って代わり、人間がより価値のある仕事に集中できるようになると思います。これにより、営業の質が今以上に求められる時代が来ると感じています。
また、コンサル業界でもAIを活用し、よりハイパフォーマンスを提供できるコンサルタントが求められる時代が来ると思います。今後は、AIを上手に活用しながら、質の高いコンサルティングを提供することがますます重要になっていくと感じています。
Q幹部の方々を他己紹介してください!
前田康太は僕にとってバランサーのような存在ですね。自分にないものを持っているし、ストッパーでもある。本当に、僕のバランスを保ってくれる人なんです。感情の起伏があまりないところがいいなと思います。すごく落ち着いている感じで、見ていて安心するんですよ。
長尾はすごく丁寧で、内に秘めた情熱を感じます。仕事の進め方もすごく細かくて丁寧で、だからこそ、安心して現場を任せられるなと思います。
前田陸空は負けず嫌いで賢い人ですね。特にボクシングでの振る舞いを見ていて、すごく頭が良くて、決めたことを成し遂げる力があるなと感じました。陰で努力している姿も見えますね。
自分自身を一言で表すなら「欲の塊」ですね。ビジネスにおいて、成長への欲求や数字に対する欲が強い人間だと思っています。
Q最後にこれから働きたい人と、今働いているメンバーに一言ずつお願いします!
挑戦したい人に集まってほしいんですよね。でも、やっぱり「いいやつ」っていうのはちょっと曖昧な言葉かもしれませんね。「いいやつ」って、信頼できる人のことだと思います。例えば、雨が降っている時に傘を差し出してくれるような人。つまり、気遣いができる人ですね。
それと、今働いてくれている社員のみなさんに一言。いつも本当にありがとうございます。僕たちはプロフェッショナルとしての誇りを持っています。この誇りを胸に、さらに社会的な価値を提供していきましょう。これからも一緒に頑張っていきましょうね。
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以上社長インタビューでした!