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経営戦略本部に所属するブランドエクスペリエンスグループ(以下BXグループ)。アンドパッドの社内外におけるクリエイティブをデザインする部署です。ユーザーに提案する営業資料、住宅業界の先端事例やアンドパッドの未来を紹介するプログラム「ANDPAD ONE CONFERENCE」の映像・KV、Web広告や展示会の装飾デザインまで。プロダクト以外のありとあらゆるデザインをアウトプットしています。
今回はBXグループで、クリエイティブのディレクションを中心にデザインまで行う安里に、グループの業務詳細やこの部署だからこそ描けるクリエイターのキャリアについてインタビューを実施。「社内とコミュニケーションをとりながらクリエイティブを追及できるのは、クリエイター冥利」と語る安里に真意を聞いてみました。
安里 和幸 | BXディレクター
デザイン系専門学校卒業後、広告制作会社でグラフィックデザイナーの経験を積み、飲食事業会社では店舗ブランディングを経験。その後、広告制作会社でアートディレクターとして多種多様なクライアントワークに携わる。2020年12月株式会社アンドパッドに入社。
業務フローも同時に検討していく
─安里さんはどのような経緯でアンドパッドに入社されたのでしょう。
前職は制作会社のアートディレクターとして、3年ほどクライアントワークを中心に手がけていました。大手電機メーカーのカタログやWebサイトまわりなどですね。2020年12月にアンドパッドにジョインしています。
─きっかけは。
長年、制作会社でクライアントの要望を形にしてきましたが、受け手のユーザーはどう感じているのか?一方通行ではないかと考えることがありました。2020年のコロナ禍で、デザインする意義を問うことが増えていき、もっとユーザーと近い環境で課題や声を聞きながらデザインをしたいと思ったのがきっかけです。また、マネジメントの瀬島が就職した会社の上司でして。前々から個人的なお付き合いがあり、そのタイミングで相談したところお声がけいただきました。
─入社の決め手になったものはありますか。
称賛される文化でしょうか。前職のクライアントワークですと、クオリティの担保に重点がおかれ、納品して終わりの関係になりがちです。しかしながら、BXグループで制作されたクリエイティブの身近なユーザーは社員ですので、クリエイティブに対する反響をいただくケースが多々ありますし、建築・建設業界のユーザーの皆さんからもありがたい声をいただくこともあります。この文化は自分にとって新鮮でしたね。あとは「幸せを築く人を、幸せに。」とミッションにあるように、建築・建設業界で働く人の手助けをしている事業に社会貢献性を感じたのも大きかったです。
─ミッションへの共感と称賛される業務に魅力を感じたということですね。安里さんは現在ディレクションよりのクリエイティブ業務が中心かと思います。どのようなプロジェクトを担当されているのでしょうか。
一つ事例をだすと、ANDPAD活用によるサクセスストーリーなどを紹介しているコミュニティサイト『ANDPAD ONE』のコンテンツ改善ですね。編集担当から「ユーザーにもっとサクセスストーリーのコンテンツを届けたい。目に入りやすくしたい」という課題を提示され、何かデザインで解決できないかというところからプロジェクトがスタートしました。せっかく良質な情報が各コンテンツにあるのに、届けられていないケースが発生してしまっては、もったいないと思いましたので。
─具体的にどのように改善してきたのでしょうか。
各コンテンツのTOPにあるカバー画像にテキスト情報を盛り込み目を引くようなデザインや、コンテンツ内にサクセス要因になったbefore afterのインフォグラフィックの画像を差し込むなど、コンテンツの魅せ方をブラッシュアップするイメージですね。その制作フローにおいても編集担当の方がインフォグラフィックの画像を作りやすいように体裁を整えました。
─デザイナー・クリエイター職以外の方がインフォグラフィックを作るとなると、途端にハードルが高くなるイメージです。
当初は、表現したいグラフィックのイメージを文字ベースで固めてもらい、プレゼンスライドでやりとりして、咀嚼してからデザインを作成、都度ミーティングで確認......。というフローだと、一つ一つデザインが必要で、一つの画像を作るのに工数を要することが判明。また、確認のコミュニケーションコストもかかりますし、どんな魅せ方が最適なのか、基準やデザインのテンプレートがなかったのもコスト要因。これだと、画像作成に莫大なコストをかけることになるため、簡易化できるフローも同時に検討していきました。
─どのように対応していったのでしょうか。
Figmaでの画像制作及び運用フローを編集チームに提案し、共通化できるアセットやテンプレートを作成し、やりとりのフローを整備しました。Figmaに制作フローを集約したことで、クオリティの担保もしやすいですし、デザイン修正におけるコミュニケーションも一元管理できる。これまで2名稼働していたのが1名稼働になるほど、大幅な工数削減につながりましたし、より私自身がディレクションに集中できるようになったのもメリットです。もちろん全てフォーマット化はできないため、一からデザインを制作することもありますが、業務フローを別部署のチームと一緒に構築できたのは大きいですね。
様々な案件とマーケ視点が求められるからこそ成長へ
─クリエイティブだけでなく、その業務フローまで提案・改善していけるのはインハウスのクリエイティブ業務ならではですよね。他のプロジェクト事例はありますか。
プロダクトを新規・既存ユーザーに向けて紹介する展示会のブースデザインに携わっていますが、2021年と2022年を比較すると2022年は、よりアンドパッドの世界観が伝わるデザイン・トンマナを実現できたのではないかと思います。感覚的にはなりますが、グループとしてもアンドパッドを象徴するカラーである『赤』を視覚でどう見せるか、自社のブランド構築における世界観を体現する意識や、効果的に魅せていこうという認識が強まった影響ではないかと考えています。
▲展示会の様子
─アンドパッドのイメージを浸透させるためでしょうか。
そうですね。建築・建設の施工管理サービスとして No.1のシェアをほこり、圧倒的感をブランドイメージとして作っていきたい思いもありますので。ブランドカラーといいますか、シンボルを意識してもらいつつ、アンドパッドを理解してもらうためですね。もちろんブースの見栄えだけでなく、マーケティングの観点で抱えているリードの獲得といった課題感を解決するためのクリエイティブも求められます。来場される方に印象に残してもらい、アンドパッドの世界観を感じてもらいつつ、ブランドを感じてもらう機会でもありますから。
─なるほど。話を聞いているとBXグループは、サイトページや展示会、プロモーションなど幅広いクリエイティブに関わっているかと思いますが、インハウスデザインだからこその特徴はありますか。
おっしゃる通り、携われる案件の幅の広さがアンドパッドのBXグループの特徴かもしれないですね。先ほどのサイトや展示会のデザインもそうですし、プロモーションのチラシやバナー、経営資料や営業資料、ブランドムービーなども関わる範囲です。資料一つとっても情報を入れるだけでなく、オンライン商談時にモニター越しに伝わる表現なのかというところまで問われます。様々な案件があるからこそ、幅広いクリエイティブスキルの向上につながるのではないかと。
▲BXグループは数々のクリエイティブを手掛けている
─確かに、幅広い案件だからこそ幅広いスキル向上に繋がりますよね。
ディレクションの面白みの観点ですと、社内の様々な部署の方々とコミュニケーションをとりながら、アイデアを落とし込み表現していけるのは、アンドパッドらしいとも思います。依頼されたものを作る、表層的なデザインを整える、というのではなく、依頼したメンバーと議論する場を設けて、目的を実現するためのデザインを協力して追求していく。このカルチャーは大事にしたいですね。
─そうなると、紙だけ、展示会のデザインだけ、と作るクリエイティブが固定ではないため、BXグループでは様々な案件を楽しむ気持ちが求められますね。
そうですね。まだまだスタートアップの会社で、色んな案件が目まぐるしいスピードで変わっていきますから、カオスでもあります(苦笑)。ケースバイケースで固執せず柔軟な対応も求められるのは事実です。
─他に特徴はありますか。
マーケティング視点を常に意識していることですね。顧客は建築・建設業界に特化していて、私たちは単純なツールを提供しているわけではなく、建築・建設業界という巨大な産業のデジタルトランスフォーメーションを実現したいと考えています。だからこそ、顧客に丁寧に伝えていく必要がある。例えばデザイン業界やIT業界の観点でついやりがちな横文字や英語を多用したコピー、デザイン性だけに富んだクリエイティブだと伝わりにくい。建築業界の方が違和感なく理解でき、寄り添った親しみやすいクリエイティブが求められます。
─寄り添うクリエイティブですか。
文章だけでなくビジュアルを添える、文字を詰め込み過ぎない、セールス要素だけを訴求しない、直観的に理解しやすいなど、一見当たり前かもしれませんが、同IT業界にサービスを提供するのとは異なり、想像以上にハードルは高いと思います。産業DXを推進し、産業自体の魅力のアップデートを担う使命も背負っていると考えていますから。
─いわゆるきれいなデザインだけではなく、しっかり理解される親しみやすいデザインも必要だと。今後はどのようなクリエイティブの業務が想定されますか。
今後の案件では、発生ベースのクリエイティブ制作に加え、例えば、営業担当がより商談に注力できるように資料のバージョンやフォーマットなども整備していきたいと考えています。また、ANDPADユーザー様のコミュニティの祭典『ANDPAD AWARD 2022』表彰式のオフライン開催が決まっていますので、「参加してよかった」と価値を感じてもらえるような場づくりや演出にも注力していく予定です。
─これまで以上に、クリエイターとして成長につながる案件がありそうですね。最後にBXグループで発揮できるクリエイティブの経験・スキル、活躍できそうな方について教えてください。
事業会社でのクリエイティブ制作の経験や、広告代理店でのクライアントワークの経験などは活かせる環境だと思います。また先ほどからお話したとおり、紙、Web、映像など幅広いクリエイティブが発生するため、「チャレンジしてみたい」と考えこの環境を楽しめる方にはフィットするはずです。現状の体制では、完全な分業制ではないためまだまだディレクターでも手を動かしながらクリエイティブを追及できます。
─なるほど。キャリアの観点ではいかがでしょうか。
将来的にはプロジェクト全体を管理していくクリエイティブディレクターやアンドパッドのブランドマネージャーへのキャリアもありますし、クリエイティブのスペシャリストの道も模索できる。アンドパッドのブランド作りに携わりながら、キャリア形成も同時に楽しめる環境=アンドパッドだと自信をもっていえますので、興味をもってくれるのであればぜひチャレンジしてほしいですね。